« 僧侶は酒を飲んではいけないのか? 1 | トップページ | 僧侶は結婚していいのか? »

僧侶は酒を飲んではいけないのか? 2

ブッダ・空海の思想に入る前に、予備知識として
今の日本人がよく持つ、仏教への疑問や勘違いを扱います。

-----------------------------------------------------------

よくある仏教の疑問 2
 僧侶は酒を飲んではいけないのか? 2

仏教が多様化するなかで、戒律の解釈が変わったり、新たな戒律が
できてくるようになります。
五戒に関しては「殺生・盗み・邪婬・妄語」の4つは、それ自体が罪であるが、
飲酒は,行為自体は罪ではなく、酒を飲んだ結果、悪事を働くことが悪い
のだという考えが出てきます。

 「殺生」と「飲酒」を同列の戒として扱うのは不適切だという考え方は、
一般常識的に考えれば、それなりに妥当性があると思われます。
(宗教は一般常識で測れないことが多いですが)

 また、仏教が北方の寒い地域に広がるなかで、インドの伝統的戒律では、
都合の悪いことも、いろいろ発生するようになります。
 インドではボロキレ1枚で生活できますが、寒い地域では、凍え死にます。
寒冷地では、暖をとるために、酒が欠かせないところもあります。
酒が命をつなぐ場合もあるのです。

 「それでも、仏教徒なら酒を飲むな」という主義もあるでしょうし、
「悪事を働かなければ、酒を飲んでも構わない」と考える人もでてきます。

 日本の宗祖たちは、だいたい酒に対して寛容です。
その理由を正確に調べたことはないのですが、
想像するに次のような理由ではないかと思います。

1.日本では、昔から神事に酒を使い、酒を神聖なものと考えている。
2.米は日本の精神文化の象徴であり、米から造られる酒も、
  米と同様に考えられている。
3.日本の修行は、高野山など山岳修行が中心であり、寒冷のため、
  酒はよく飲まれた。

肉・魚と同じで、加行中は禁酒です。

ちなみに、酒のことを僧侶の隠語で”般若湯”といいます。
般若とは智慧のことだから、お酒は、”智慧のお湯”だそうです。
個人的には、こういう隠語は、あまり好きではありませんが。

なお、タバコに関しては、律がないので、上座部も大乗も自由です。
律の制定時にタバコは無かったので、規定がありません。
規定のないものは、原則自由です。
あくまで、本人の意識と自覚の問題です。

--- 次回は 「 僧侶は結婚していいのか? 」 ---

ブッダ・空海の瞑想講座を開催します。
5月17日(土) 大阪 難波市民学習センター
講義とワークを行います。詳細は下記ページをご覧ください。
 http://www.performanceship.com/meisou0517.htm

------------------------------

« 僧侶は酒を飲んではいけないのか? 1 | トップページ | 僧侶は結婚していいのか? »

ブログ仏教の歴史と背景」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/211184/40990487

この記事へのトラックバック一覧です: 僧侶は酒を飲んではいけないのか? 2:

« 僧侶は酒を飲んではいけないのか? 1 | トップページ | 僧侶は結婚していいのか? »