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仏教教団の分裂 2

ブッダが亡くなって100年もたつと、仏教教団は20以上に分裂します。
これを部派仏教と呼びます。
伝えられるブッダの教えの解釈の仕方や、社会の変化とブッダの教えを
どう合わせるかということで、さまざまな考え方が生まれてくるのです。

 部派仏教は、大きく分けて、上座部と大衆部※1があります。
上座部のなかには、説一切有部、経量部、などがあります。
説一切有部は、最大勢力で、後に誕生した大乗仏教から小乗仏教
(小さな器)と呼ばれ、攻撃されました。

上座部の一部はスリランカに伝えられ、その後、ミャンマー、タイ、ベトナム
などの東南アジアに伝えられ、今でも信仰されています。

 部派はそれぞれ、「経・律・論」の3法を典拠としています※1。
「経」はブッダの教えを中心に記述したもの、
「律」は守るべき規律を記述したもの、
「論」は仏弟子である長老が記述した、理論書・解説書になります。

「論」はブッダの直説ではないのですが、部派仏教では、これも仏説として
扱われます。ブッダが直接言っていなくても、内容がブッダの言ったことに
準じていれば、仏説と考えるわけです。

 この部派の考え方は、後に大乗仏教という革新的な仏教が生まれる
ときの理論的根拠にもなります。
大乗仏教は、『般若経』や『法華経』、『浄土経』など、ブッダが説いて
いない新たな教典を次々と作成していきます。

それらは新たに作られたにも関わらず、すべて仏説となっています。
しかし、これらはブッダの教えに準拠していると主張することで、
すべて仏説となるのです。

 こうしてブッダの教えとは異なる新たな仏教が、次々と生まれてきます。
それを発展と見る人もいれば、過ちと見る人もいます。
少なくとも、思想的見れば、多様な発展があったといえるでしょう。


※ 1 以前は大衆部が大乗仏教に発展したと考えられていたが、
        現在では否定的な見解が多い。
※ 2 経・律・論を合わせて「三蔵」という。孫悟空で有名な三蔵法師の
    名称は、ここから来ている。

---次回は 「大乗仏教の誕生」 月曜日発行予定です。---

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