僧侶の仕事は葬式なのか? 1
ブッダ・空海の思想に入る前に、予備知識として
今の日本人がよく持つ、仏教への疑問や勘違いを扱います。
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よくある仏教の疑問 4
僧侶の仕事は葬式なのか? 1
今では、僧侶といえば葬式でしょう。人が亡くなるという大きな出来事を
引き受けてきたのは、僧侶だったのです。
しかし葬式という儀式は、仏教の教義に基づくというより、
文化・風習の側面が強いと思われます。
そもそもブッダは自分が亡くなるとき、僧侶には葬儀をしないように
言い残します。葬儀などは在家者に任せておけばよいのであって、
出家者には修行に専念することを望んだわけです。
インドでは仏教が滅んでしまいましたが、仏教僧は、葬儀など風習風俗に
関わることをあまりしなかったので、一般大衆は風習風俗に密着した
ヒンズー教の方に親しんだ、という説もあります。
仏教は元々、覚りを得るための修行の道として始まったのですが、大衆に
浸透していく中で、葬儀などの儀礼・儀式は、避けて通れなかったようです。
葬儀は単に儀礼というだけではなく、死という人々の大きな悲しみを癒す
働きがあります。それは僧侶の大きな役割であり、ある意味、僧侶が一手に
引き受けてきたと言えるでしょう。
形だけの儀礼・儀式だと、本来の仏教とあまり関係がないかもしれませんが、
人々を癒し、道に人々を導くならば、葬式は仏教的意味があると思います。
戒名(法名)というのは、仏門に入った人に授けるもので、僧侶であれば
僧名にあたります。
個人的には、死んでから仏門に入るのなら、生きている時に入れよ、と
思うのですが、仏門などと考えず、習慣として行なっているのが大半
なのでしょう。
ちなみにチベット仏教では、死ぬと四十九日以内にどこかに生まれ変わる
と考え、僧侶には、良き処に生まれ変わるように支援する役割があります。
初期仏教には四十九日で転生という考えはありません。
日本は四十九日という思想は入ってきていますが、四十九日で転生すると
明確に考えているわけではないようです。
日本人は、本来輪廻転生という考えを持っていませんでした。
仏教導入後も、実はその思想をほとんど受け入れていません。
だから日本仏教は、一方で仏教教義として輪廻を語りつつ、
お彼岸などの習俗を、輪廻思想とは関係なく行なっています。
このような柔軟な対応がなければ、インドで仏教が滅んだように、
日本でも仏教は滅んだかもしれません。
--- 次回は 「 僧侶の仕事は葬式なのか? 2 」 ---
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