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仏教の誕生 1 

皆さま、始めまして。
「ブッダ・空海の道」をお読みいただきましてありがとうございます。

記念すべき 第1回の配信となります。

 ブッダ・空海の思想に入る前に、予備知識として、仏教全般の歴史や
背景を説明します。
 その方が、後の話を理解しやすいと思いますので。

レポートの長さは毎回異なります。
今回は、少し長くなりましたが、ご了承願います。

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仏教の誕生 1 

 仏教は、約2,500年前、今のインド・ネパールのあたりで生まれたブッダ
(仏陀)の教えを開祖とする教えのことです。仏教が分かりにくいのは、
膨大な数の経典と宗派があり、それぞれ別の教えを持っていることです。

しかも開祖ブッダは文字を残していないので、ブッダが何を説いたのかは、
今となっては正確に分かりません。宗派や学者によって、解釈がまったく
違うのです。
(例えば、ある宗派は、「インドで輪廻転生を説いたのはブッダが始まりだ」
と主張し、ある学者は、「ブッダは輪廻を説かなかった」とまったく逆の見解
を示します。)

全部の意見を入れると話がまったく成り立たないので、ここでは私の主観を
ベースにして、それなりに妥当性が高いと思われる意見や多数派と見られる
意見を中心に話をまとめます。

 ブッダが生まれたころのインドは、北方からアーリア人が侵入し、土着の
民族を支配していくという大きな変革の時代でした。
ブッダはシャカ族という部族の王子として生まれました。
 ブッダはアーリヤ人説、土着民族説、アーリア人と土着民族の混血説など
いろいろありますが、確かなことは分かりません。

 ブッダは妻をめとり、子供ができた後、城を出て出家します。
妻と子供を捨てていくのは、現代感覚でいうと無責任なように思えますが、
当時は、出家するさいには、まず子供を作り、後継者が出来てから
出家することが推奨されていたのです。
 つまり妻と子供がいて出家するのは、当時の社会風習からすれば、
妥当な選択だったわけです。

 ブッダは人々が苦しむ理由を発見し、安楽に過ごす方法を考えました。
しかし世のなかすべての人が覚りを得ると考えたわけではありません。

 伝説によれば、覚りを得たブッダは、この覚りは誰にも理解できないから
誰にも伝えないでおこうと考えました。しかし梵天(世界の創造神)が、
世のなかにはブッダの教えで覚りを得られる人もいるので、法を説くように
お願いし、ブッダが了承したことになっています(梵天勧請)。

 この話は後世作られた伝説ですから真実ではありませんが、ブッダは
始めから、すべての人が覚りを得るとは考えていなかったと思われます。

これは武道に例えると分かりやすいのではないでしょうか? 

 ブッダは新しい武道を考え出し、達人となった。
 ブッダは道場を開き、達人の境地とその修行法を伝授した。
 才能がありトレーニングを積んだ人は、ブッダのように達人になった。
 道場に通えない人、道場に来たが修行に精進しなかった人、
 修行したが才能の乏しかった人たちは、達人にならなかった。

武道で考えれば当たり前のことです。武道を仏道と読み、達人を覚りと
読めば、仏教にそのまま当てはまります。

 修行しないで達人になる(覚りを得る)ことなど、あるはずがないのです。
少なくとも、ブッダの時代にはそうだったでしょう。
しかしこれだけでは仏教は広まりません。

熱心に修行する人など限られています。
生活に追われる人々には、修行する時間も取れません。
そのような人に対しては、一般向けの指導もやっていました。
武道でいえば、護身法レベルの指導といえるかもしれません。

覚りを得られるほどの修行ではなく、一般の人でもできる修行、
それは善い行ないをすること、規則正しい生活をすること、
僧侶やサンガ(僧団)に布施をすること、などです。
そうした人々は、天界など、より良い生まれ変わりを期待することになります。

 仏教は、覚りという世界最高のプロフェッショナルレベルと、
世界宗教として、一般大衆の安楽と救済という両面を抱えながら、
さまざまな形に変質していくことになります。

---次回は 「仏教教団の分裂 1」 水曜日発行予定です。---

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