組織変革 / 組織品質向上 1
1.組織変革はなぜ成功しない?
組織を変革しようという試みが、多くの企業や組織で行われていますが、成功しないケースをよく聞きます。
アサヒビールや日産のように劇的な変革に成功した企業もありますが、多くの企業は変革が進まないようです。
変革する気のない(必要のない)組織は別として、変革する気が充分あるのに変革できない組織があります。やる気だけでは変革できません。変革できる企業は、変革できる理由が存在します。理に反した行動を起こしても、変革は出来ません。
1.手っ取り早く変革できる便利なツールを導入する。
2.変革してくれるコンサルタントに任せる。
このような姿勢では、変革に取り組まない方がいいでしょう。変革は成功せず、余計な労力を使うだけです。その労力を、今の仕事に振り向けたほうが効果的だと思います。
変革には、自分自身が主体として取り組み、変革する立場を取り続けることが必要です。どこかで成功した手法を持ってきても、それだけでは機能しません。
組織の BE- DO- HAVE
Be(あり方)-Do(行動・スキル)-Have(結果)は、このサイトの基本的な考え方、観点です。
BE (背景:コンテクスト)
組織のビジョン、価値観、企業文化など、組織のあり方を意味します。
組織がなぜ存在するのか、その存在理由を明確にし、そのビジョンを実現する文化を持つことが大切です。
組織のBE(あり方)が、組織の変革能力のベース(基本)になります。
DO (中身:コンテンツ)
組織が持つ仕組みやプロセス、スキル、ツールなどを意味します。
もちろん仕組みやツールなどは大切なのですが、BE(あり方)を無視して、DOだけ考えていると、努力の割りに成果が出ません。
例えばトヨタには「かんばん方式」という有名な仕組みがあります。
しかしこの仕組みだけ自社に取り入れようとしても成果は出ません。
企業のあり方がトヨタレベルの時、「かんばん方式」はトヨタ並みに活きてきます。
経営のツールも、あり方を変えないで、ツールだけ入れようとしているところは、なかなか成果がでません。
BSC(バランスド・スコア・カード)やナレッジマネジメントシステムなど、多くの素晴らしいツールがありますが、肝心の企業のあり方がなっていなければ、大きな効果は望めないでしょう。
DOが具体的な中身(コンテンツ)とすると、BEは中身を入れる器や背景(コンテクスト)になります。コンテンツにばかり注目して、コンテクストを創らないとパフォーマンスは上がりません。
ここでは経営品質を推奨していますが、経営品質もコンテンツ(ツール)として導入すると、その真価を発揮しないと思います。経営品質が組織のBE(コンテクスト)を創る時、経営品質の真価が発揮されることでしょう。
HAVE (成果・結果)
適切なBE(あり方)やDO(行動)が、HAVE(高い成果)を生み出します。
結果のフィードバックは重要です。
フィードバックを元にして、BEとDOは常に再創作していきます。
その繰り返しが変革のプロセスであり、ハイパフォーマンスを生み出します。
ハイパフォーマンスは、継続的に変革するプロセスそのものでもあります。
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