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組織変革 / 組織品質向上 3

3.経営品質活動による組織変革
         

経営品質賞は、世界50カ国以上で導入されている国家品質賞です。
(日本は、国の表彰ではありませんが)
1990年代、アメリカが不況から脱出した時に、この賞が大きな役割を果たしたと言われています。(アメリカでは賞を創設した人に敬意を表わし
マルコム・ボルドリッジ国家品質賞と呼ばれています)。経営品質賞には、組織を変革し高い成果を出す秘訣が、たくさん含まれています。
なぜなら経営品質賞の目標は、パフォーマンス・エクセレンス卓越した成果)を出す組織になることであり、評価の基本は、組織の変革能力そのものだからです。


経営品質による改革は受賞が目的ではありません。経営品質の考え方を使うと、自分達のやるべきことが見えてくるため、変革を自分達で実行することが可能になります。
変革するには自分達が行うことが必要であり、人まかせでは成功しません。

経営品質は、自ら変革するためのプロセスと言うこともできるでしょう。

組織変革:組織品質を高める活動
組織品質活動は、組織変革のための、改善・改革活動です。
具体的な方法は組織によって異なりますが、基本的な流れを示します。

1.組織プロフィールの作成
組織プロフィールは、トップの考え方や想い、現状認識をまとめたものです。
自分達のやりたいことや、存在の価値が不明確な組織があります。
組織プロフィールをまとめることで、組織の進むべき方向性が明確になります。

2.組織のアセスメント実施
アセスメントは、組織の状況を正確に把握する作業です。
日本の経営品質賞では8つの分野から、米国版
経営品質では、7つの分野からアセスメントします。自社にとって適切なツールを使って、アセスメントします。
アセスメントを実施することで、組織の進むべき方向性と現状とのギャップが明確になります。
   <日本版8つの分野(カテゴリー)>
   1.経営幹部のリーダーシップ    2.経営における社会的責任
   3.顧客・市場の理解と対応      4.戦略の策定と展開
   5.個人と組織の能力向上      6.価値創造のプロセス
   7.情報マネジメント          8.活動結果      

   
<米国版7つの分野(カテゴリー)>
   1.リーダーシップ          2.
戦略の策定
   3.顧客・市場への対応        4. 経営分析とナレッジマネジメント
   5.人材への対応           6.プロセスマネジメント
   7.活動結果
      

3.重要ポイントの明確化とフィードバック
組織の進むべき方向性と現状とのギャップから、取り組むべき重要ポイントを明確にしていきます。
改善すべきポイント、さらに伸ばす強み、現時点で取り組むことなどを把握し、共通認識を持ちます。

4.トップ、メンバーへのコーチング
重要ポイントに実際に取り組み成果を出すために、組織のトップやメンバーをコーチしていきます。
組織変革というのは、新たなツールや仕組みを入れればそれで完成するようなものではなく、組織の風土や文化が変わってくることが必要です。そのためにコーチングも、相手の文化や背景、パラダイムなどを扱うことが必要になってきます。

多くの場合、これらの活動はプロジェクトチームを組んで行います。
この他組織の状況に応じて、教育研修やトレーニングなどが行われます。

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