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第4章 技法編 ブリーフセラピーの技法 11

第4章 技法編
2.ブリーフセラピーの技法 - 密教の観点から
  3.ソリューショントーク(解決に関する会話)

<コラム>十二縁起

人生の苦の根源を追究し,その根源を断つことによって苦悩を滅するように
12の条件を系列化したもので、仏教の代表的な考え方の一つです。

 十二縁起にも様々な解釈がありますが、基本的な概念は次のようなものに
なります。

(1)無明(むみょう):無知、真実・真理を知らぬこと。
(2))行(ぎょう):意識を生じる意思作用。
(3)識(しき):対象を区別して知る識別作用。
(4)名色(みょうしき):名称と形態。認識される対象世界。
(5)六処(ろくしょ):眼耳鼻舌身意の6つの感覚。
(6)触(そく):六処によって生じる接触。
(7)受(じゅ):触によって生じる感受作用。
(8)愛(あい):渇愛(かつあい)。愛着。
(9)取(しゅ):執着(しゅうじゃく)。
(10)有(う):生存。輪廻再生すること。
(11)生(しょう):生まれること。
(12)老死(ろうし):老い死にゆくこと。

順観の場合は、
「無明」によって「行」が生じる。
「行」によって「識」が生じる。
「識」によって「名色」が生じる。 
 ――――――――――
「生」によって「老死」が生じる。
と生じる様を順に観ていきます。

逆観の場合は、
「無明」が消滅すれば「行」が消滅する。
「行」が消滅すれば「識」が消滅する。
「識」が消滅すれば「名色」が消滅する。
――――――――――
「生」が消滅すれば「老死」が消滅する。
と滅する様を順に観ていきます。

これによって、苦の根本原因を消滅し、生死を離れることとなります。

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