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第4章 技法編 ブリーフセラピーの技法 9

第4章 技法編
2.ブリーフセラピーの技法 - 密教の観点から
  3.ソリューショントーク(解決に関する会話)

仏性とソリューション

 空海は、大乗仏教のなかで生まれた仏性(如来蔵)という思想を重視しています。人は本来心に仏(如来)となる性質を宿しているという思想は、初期仏教にはない大乗仏教の独創的な思想です。仏性の思想が発展すると一部の本覚思想 のように、修行不用論を唱える宗派も誕生するようになります。

 空海は本覚思想的なものを持ちながらも、修行を重視することで、絶妙のバランスを保っているように私は感じられます。

 ここでは、「人には必ず仏性がある」という仏教の思想と、「人には必ずリソースがある」とするSFA(ソリューション・フォーカアスト・アプローチ)の思想を比較してみます。


仏性と煩悩
 原因があって結果が生まれるという考え方は、世間一般的に広く受け入れられているでしょう。仏教においても、因果は基本的な概念として、さまざまなところに顔を出します。「善因楽果・悪因苦果」は道徳的な意味も含めて仏教徒の基本的な信仰となっています。

 ブッダの高弟シャーリプトラ が「縁起をみるものは法をみる。法をみるものは縁起をみる」と言ったように、ブッダの法の基本は縁起にあります。
 ブッダの苦を滅する論理の基本は、「これがあるときに、かれが生じる。これが滅するとき、かれが滅する。」という此縁性の論理です。

 これに基づき十二縁起では、苦の根本原因を無明とし、「無明の故に生老病死という苦が生じる」、「無明を滅するときに生老病死が生じず苦を滅する」という論理を打ち立てます。

 初期の仏教では、煩悩を明確にし、それを滅していくことが修行の中心となるのです。
 ブッダの教えを因果の観点から述べれば、根本的な原因を明らかにし、それを滅することにより、結果を改善する手法といえます。

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